精神分析研究

なぜ不安になるのか、不安はどこからくるのか、不安は解消できるのか

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不安だ、不安だ、不安でしょうがない!

ときどき、言いようのない不安な気持ちになることがあります。
とりあえず生活はなんとかなっているし、借金があるわけでもない、トラブルに巻き込まれているわけでもない、収入は少ないですが、食うものに困っているという状況でもありません、普通といえば普通です。
いや、むしろ普通だから、普通じゃなくなったらどうしよう、と不安になるのかもしれませんね。
不安ってなんでしょうかね?
不安になる事がなければ、もっと人生が楽しくなるはずですが、みんな心のどこかに不安な気持ちを抱えているものです。
不安と上手につきあう方法を模索してみました。

不安は危険回避の為に必要なもの

灯りのない夜道を歩く時は、不安になると思います。
突然、暴漢が現れて、襲われるかもしれないという不安が頭をよぎります。

こういった不安は、自分の身を守る為に必要な不安です。
もし、暴漢が出てきたら、大声を出して逃げよう、と、不安になる事で、不測の事態が起こった時の対策を立てる事ができます。
全身の筋肉も緊張状態になり、とっさに逃げ出すための反応が早くなります。

不安になる事で、危険に対する準備が可能になります。
まったく不安を感じなければ、危険に対する準備ができないので、暴漢に襲われてしまうかもしれません。

不安は自分の身を守る為に、必要な感覚です。

しかしその不安が強すぎると、夜道を歩くのは危険だから、夜は絶対に外に出ない、と自らの行動を制限してしまい、それが発展すると、夜は外に出られないという、事態になってしまうかもしれません。

人生最初の不安は、出産時

人はいつから、不安を感じるようになったのでしょうか?
精神分析家のフロイトは、出産時に、赤ちゃんは不安を感じていると考えたようです。

不安Angstという名称ーーランテ話のangustiaeは狭さという意味なのですがーーは、息ぐるしさという、出産時に現実にみる状況の結果として現存していた特徴を強調しているのです。そして、それが今日においては情動の中で、ほとんどきまったように再現されるのです。あの最初の不安状態が母体から離れることから生じたということを、われわれはまた意義深いこととして認めるようになるでしょう。
引用:フロイト 精神分析入門(下) 高橋義孝・下坂幸三訳 新潮文庫

たしかに出産は、赤ちゃんにとっても母親にとっても一大イベントです、とうぜん不安も感じるでしょう。
出産時が人生において最初に感じる不安で、その後の不安感情の原型になるということに納得できます。
生まれる時は不安だったけど、無事出産を経て、今生きているということは、最初の不安を克服したということでしょう。
これからどうなるかわからない時に不安は感じますが、その不安を克服していくのが生きていく上でのテーマかもしれません。

リビドー(心的エネルギー)をうまく使わないと、不安に変換される

フロイトの面白いところは、リビドー論です。
リビドーとは、精神分析の概念で、エス(無意識)を源泉とする心的エネルギーのことです。

リビドーが高まったときに、そのエネルギーを使いきれないと、リビドーが不安に変換されるとフロイトは考えました。

我々は日常でいろんな欲求が起こります、「ゲームを一日中やっていたい」「スポーツをやってみたい」「高級レストランで食事をしたい」「ブログで飯を食っていきたい」「はてブがたくさん欲しい」「燃えるような恋愛したい」などです。
これらの欲求がそのまま満たされると、満足するのですが、なかなか全ての欲求が満たされることはありません。
そうするとリビドーが鬱積し、それがいつのまにか不安に置き換わってしまうというのです。

つまり、もともとの欲求が満たされず、欲求不満になると、何かをしたいんだけどその何かがよくわからなくなって、代わりに不安な感情が出てくる、ということでしょう。

何かを一生懸命にやっている時には不安は感じないものです、
でも、何もしていない時や、ぼーっとテレビを見ている時なんかに不安を感じる事が多いです。

ということは、不安を感じない為には、やりたいと思ったことは全力でやりつくすことですね。

起こりもしないことに不安を感じる

お金が無くなってしまったらどうしよう、ミサイルがとんできたらどうしようと、これから起こるかもしれない未来に対して不安や心配を感じる事が多いですね。

「将来について不安に感じることは9割は起こらない」と言われています。

実際にほとんどのことが取り越し苦労で終わるのです。

1秒先の未来はだれもわかりません。

だったら、今、楽しく過ごした方が得です。

何かが起きたら起きたで、その時に考えればいいことです、だいたいなんとかなります。
心的エネルギーであるリビドーの赴くままに、やりたいことをやって楽しく過ごすのが、不安感を減らすポイントですね。

不安は安心感を得ようとする原動力になる

不安の反対は安心です。
なぜ我々が不安になるのかは、安心になりたいからです。
明日食べるものがない、どうしよう、と不安になったら、働いてお金を稼げばいいのです。
お金を稼いで、いつでも好きなものが食べられるという状況になると安心します。

もし、明日食べるものが無いのにまったく不安にならずに、安心して寝ていたら、餓死して死んでしまいます。

不安になるということは、行動を起こすための原動力とも考えられます。

不安を感じたら、その不安を解消する為に行動を起こして、安心を得る。
これの繰り返しが人生かもしれませんね。

何か不安を感じたら、行動を起こすのがいいかもしれません。

まとめ

不安を感じやすいと思う人は、これまでの人生でやりたいことを、思う存分やれていなかったのではないでしょうか、フロイト的にいえば、未消化だったリビドーが不安に変わっているので、やれなかったこと、今やりたいと思うことを、一生懸命やると、心が満足し不安は減ってくると思います。

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